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幼虫飼育について

1〜2個/日くらいのペースで産卵されていきますので(もちろんムラあります)、半〜1か月くらいを目安に採卵していった方がいいと思います。理想は産卵ケースをいくつか用意し、1ヶ月くらいでそっくり交換し、そのまま2令幼虫くらいまで飼育する方法です。しかし、ダニの影響やスペース的にもプリンケース等に採った方が現実的ですね。その際、卵には素手ではなるべく触れないようにしたいものです。(カビなどの影響あるため)又、卵は成長していきます。よって産卵時も♀はドーム状の繭のような中に産卵しますが、それと同じように卵が成長できるようにまわりを固めてはいけません。必ずペン先などで穴をあけてその中に卵を1つづつセットして下さい。産卵直後は楕円ですが、成長によって真ん丸になっていき、幼虫の姿が見えるようになってきます(上中写 真)このように真ん丸になってくるとダニなどへの抵抗力も強くなってきます。良く動いてます。その後卵はかなり茶色になって孵化となります
初令は案外弱いものです。2令になるまでは慎重に。それ以降は強靱です。

やはり衣装ケースや大プラケースなど、なるべく広く大きいもので飼ってやるのが理想です。又、ぜひ複数飼育してみて下さい。単独飼育では羽化ずれが大きく、早い♂は全く問題ありませんが、遅く羽化してきた♂はペアできないものが多いです。複数飼育ではそこまでのずれは生じません。(但しホントに大きい成虫を目指すのであれば単独飼育の方がいいのかもしれません)

良く質問受けるのが、『幼虫同士が噛み合い、殺しあうってショップで聞きましたが?大丈夫ですか?』 ってのですが、全く問題ありません。カブは絶対に大丈夫です。お互いがコミニュケーションをはかり、上手に共存します。私のところでは、1頭が蛹室つくると、その他の3令幼虫は全く悪戯をせず、無事に蛹化成功させます。ホントに大丈夫なんです。それどころか、1番危険なのは、幼虫をいじっている時に、幼虫が興奮する時なんです。興奮しすぎると自分のおしりを噛んでしまうのがいます。こっちの方がホントに危険なんです。 ちなみに、写真のように55cmケースに4〜6頭くらいで飼育しています。

このケースは55cmのものです。これに4〜6頭くらいの飼育を基本にしています(3令)。もちろん、もっと過密に飼育して喧嘩等で☆になるか?と言えば、答えは問題ありませんです。しかし、くどいようですがなるべく広く・・・です。又飼育ケース同様小バエ対策はきちんとしておきたいですね。皆さん、衣装ケースなら小バエ侵入しないと思っていませんか?とんでもない!しっかりと対策しないと入り放題なんです。新聞紙やシートを挟みましょう。うちでは、加えて蓋の縁にスポンジ貼り完全に防御しています。1度大発生してたいへんなことになった経験あるので・・・。これやっちゃうと家族の協力得にくくなっちゃうので注意して下さい。

ここで、もう1つ質問に多いのが、マット交換のことですが、全交換しても大丈夫?とかマット種を代えても平気ですか?です。2令以降の幼虫でしたら全然問題ありません。理想は半分新品交換。残りを振るいにかけて半分残すです。もちろん小バエの発生等で全交換必要な際も温度をあわせてやれば大丈夫です。但し急激な変化あった場合は、体重が減ります。しかし、しばらくすると戻りますので問題ありません。

参考までに、左写真がヘラ終令幼虫(125g)です。ケースは40cmです。このまま、ここで蛹化してもらいます。中右写 真は3令初〜中期です。50、75cmケースに5頭飼育くらいがいいのではないでしょうか?右ではちょっと過密ぎみですかね?でも☆になってしまうことはありません。
この3令中期以降のスペースが蛹室の大きさを決める?という仮説もあります。又、蛹室作成前に、スペース不足が激しいとマット上を徘徊する行動が見られます。(もちろん過密飼育がなければ問題はありません)この際には注意が必要です。おそろしく蛹化遅れる可能性あります。

マットについて

カブト飼育においての最大のポイントは大きな成虫を造るということにあります。これはいかに大きな幼虫を育て上げるかということです。幼虫飼育のポイントは室温とマットです。マットはもちろん幼虫たちのえさですから、一番の鍵を握っていますので何を選択するかは迷います。又、大クワガタなどに比べてカブトは始まったばかりで昨年くらいまでは手探りでした。私は今いろいろテストした結果2種を比較使用しています。TWI社さんのカブトマットと中野ショップのシザーズワールドのヒラタケMIXの2種です。これらは甲乙つけがたく良いものですのでお勧めです。但し昨夏より比較しはじめましたので結果は来年の羽化後くらいですね。ただTWIマットの評判はすごいですね。毎度いろいろとお世話になりっぱなしで・・・・。

とりあえず、始める方はネットで購入するも良し、近所のショップで購入するも良し。まずは発酵済みマットを購入してやってみましょう。私は単なる半年程度の幼虫成長の比較のみで、マットの甲乙判断することは反対です。幼虫たちには個体差がかなりありますし、産卵期の長い種では、当然孵化の段階で成長のずれ生じていますし、成長早いから大きい成虫になるか?と言えばそうでもありません。逆に早熟は小さくなる傾向あるくらいです。落ち着いて1年〜2年かけて判断していきましょう。もちろんその間に比較検討していくことはお勧めです。

幼虫はこんな飼育でもOK?

たいてい幼虫を購入すると瓶やプリンケースに入っています。そのまま単独飼育で、大きくなれば少しずつサイズをかえていくやり方もあります。私も以前はもっと大きなケースでしたが単独飼育でした。ただ、♂♀の羽化のずれが間違いなく生じます(3〜7ヶ月)。今ではそれを解消する試みとして複数飼育に切り替えました。クワガタのようにこんな瓶飼育で羽化までとはいきません。又、解説本などで、梅酒などの大瓶で蛹化させるなどとありますが、外産カブは国産と違い横に蛹室つくりますので、あまりお勧めはしません。面 積がある程度あった方が良いです。又、あくまでもお勧めは複数飼育ですので間違いないように・・・・!ヘラクレスパパは初令から小型衣装ケースに入れちゃいます

しかし、こんな狭い空間では☆にはならないけど、幼虫たちにはあまり良くないです。やはり広い方が・・・。どちらにしろ蛹化はこれではできません。

 

蛹化について

ヘラクレスなどで孵化後1年も経過すると、いよいよ蛹化です。初めての方にとっては蛹化ってけっこう心配ですよね?でも、羽化などに比べて安全です。蛹室や前蛹、蛹化については教えてのコーナーにありますので参考にして下さい。

又、質問に多いのが蛹化させるケースの大きさのことです。あまり広すぎても勿体無いですし、ではどのくらいがいいのでしょうか?
私は、♂は安全のために40cm衣装ケースで、♀は右の雑誌収納ケースなんかも使用しています。これは30cmくらいですので丁度良いです。♂でも大丈夫だと思いますが・・・。
蛹室は糞と分泌液でそれは頑丈につくられます。おそらくケース底面から見える個体がいくつかいると思いますよ。又、そろそろ蛹化かな?と思ったら、マットの表面 を平らにならしておいて下さい。蛹室つくられるとその場所がもっこり膨らみすぐ分かりますよ。そうすればあと1ヶ月半くらいでいよいよクライマックスの羽化です。 すばらしい感動が待っています。
ちなみに、我が家の結果では、羽化ずれ対策として、♀の蛹化を同ケース内で♂に体験させることが有効でした。蛹は匂いが強いですが、このへんで♂たちの蛹化を促すのか?これはあくまでも私の想像でしかないですが、結果 論として言えそうです。但し、ある程度成長がそろっていないと♂に影響しないようでもあります。やはり成長段階を把握、そろえることが意味あるようですね。

羽化について

羽化についても教えてのコーナーで詳しく説明してありますので参考にして下さい。私は基本的には自然羽化させてあげます。時期を見計らって蛹室に穴あけて観察です。もちろんサイズなど気になる方は人工蛹室で(園芸用オアシスなどで作成)されればいいと思います。私の経験では自然羽化での羽化不全はありません。でも、覗きたくなるんですよね・・・。それで壊しちゃって、人工蛹室ってパターンが多いですが・・・。又、蛹を平たんなマットの上でうつ伏せにして置いておくだけでも問題なく羽化します。♂は頭角が邪魔で少し横になりますが平気です。その後にマットにしっかりと潜れるように柔らかいマットをある程度入れておいて下さい。しばらくすると潜っていきます。羽化後、再度蛹室に戻してやれば理想ですね。あとは1〜2ヶ月休眠です。
羽化についてですが、どんな方も蛹室は見つけられます。蛹室があったら、上壁に思いきって穴あけてみて下さい(左写 真のように)そうすると蛹室内を良く観察できるはずです。自然羽化は安心な羽化方法で、羽化不全はホント少ないです。その反面 角曲がりが生じやすいのが欠点とも言えます。この観察穴をとおして、蛹化の際に角伸ばすスペースが十分あるか?確認できますし、狭い場合は思いきって角側のマットを取り出して、蛹室の壁壊して角のスペース確保することも可能です。加えて、幼虫が頭側に移動しないように、頭側を少しあげてやる(ケース下に何かを置いて少し上げて角度をつけてやると)と角曲がりをかなり防げます。

休眠について

休眠期間は、いたって静かです。羽化後の新成虫は蛹室で、上翅乾くまでじっーとしており、その後ひっくり返り仰向けになっています。初めて見た方は、☆になってるって!驚くかもしれません?確かにそうー見えるので恐ろしいです。案心して下さい。ちょっと触れると動きますよ。当たり前か。休眠期は小〜中プラケース、もしくはQ-BOXで静かに眠らしてあげましょう。
1〜2ヶ月で突然活動し始めますので・・・それまでの辛抱です。 ちなみに右写真はヘラヘラの休眠あけ間近の成虫ですのでマットあまり敷いていませんが、通 常は身体がすっぽり潜れる様にマット準備してやって下さい。どちらのケースも乾燥には気をつけてやって下さい。多少乾燥していてもマットに潜れるようだと、問題はないようです。潜れないとたちまち色が変わってきて・・・良くありません。

いよいよペアリング・・・

休眠あけは、まさにブリーダー泣かせというか、ものすごい食欲です。前もってゼリーを用意しておいて下さい。毎日1個食べていきます。
ペアリングに重要なのは、先に説明しました交尾のさせ方だけではなく、その時期です。休眠あけたらすぐに交尾!っていうのはお勧めできません。当然ワイルドでは、この時点で交尾の可能性が生じる訳ですから、あまり難しく考えなくても良いと思われるかもしれませんが、案外成熟というのは大きなポイントです。これは♂♀の産卵数や寿命に関係してくるのです。私は最短でも3週間あけます。この期間では大きな問題は生じていません。しかし、比較的に産卵数が激しく多いか?と言えば平均的なものくらいでしょうか?もっとペアリングを我慢して、例えば羽化後3ヶ月くらいあけてやると安心な成熟時期と言えると思います。ここまで我慢できるか?2年近く飼育してきて我慢を続けてきた御主人様に対して最後の試練とでも言えるポイントと言えるでしょう。

交尾できない♂

外産カブト虫の飼育の中で、解決できない問題の1つに突然交尾意欲がなくなる♂の問題があります。あれだけ強く、荒々しいカブたちも、ある時突然♀の上においても反応しなくなります。ヘラなど長寿ですが、残念ながら最後まで生殖活動できるか?といえばNoです。こうなると再度交尾させるのはたいへんなことです。極力♀の体勢などを考え、止まらせ方や交尾する場所もより♂のやりやすいように準備してやってトライするしかありません。♀のおしりをふって挑発するなどで成功したなどの話も聞きますが、我が家 では、ちょっと危険ですが他の♂と御対面させて興奮させてやった事で成功しました。

最後に・・・

外産カブト虫の飼育の鉄則は『外産は国内にて逃がしたり、捨ててはならない!』。これはブラックバスやザリガニ、メダカ、タンポポのように国内のカブト虫および生態系を守る意味で絶対に遵守しなければなりません。これは絶対守って下さい。

最後に一言!
「やっぱりカブトでしょ!」

次はこれから、カブ飼育チャレンジしようかな?
カブ購入を検討中の方で、不安のある方?
次のカブ購入の注意点におより下さい。


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